DM営業の効果を高めるコツとは?成功に必要な要素や例文も紹介!

郵送でのDM(ダイレクトメール)営業は、顧客に郵送物が直接届くので目に留まりやすいマーケティング手法です。開封率の高さやデジタル広告にはない魅力があり、近年見直されています。とはいえ「普通に送っただけでは見てもらえないのではないか」「どうしたら効果的なDMをつくれるのだろうか」と疑問をお持ちの人もいるでしょう。成果を出すには顧客に伝わるDMのつくり方を理解しておく必要があります。本記事では、郵送によるDM営業の重要性や活用方法などについて解説します。

DM(ダイレクトメール)営業とは?

DM(ダイレクトメール)営業とは?DM営業とはDM(ダイレクトメール)を活用したマーケティング手法のことです。近年は電子メールを使ったDMも多く取り入れられていますが、封筒やハガキによるDMは、個性の出しやすさや開封率の良さ、掲載できる情報量の多さが魅力だとして、再び注目を受けています。

顧客に自社の商品やサービスなどを訴求しようとするにはWeb広告などもありますが、競合の増加や広告価格の高騰などもあり、最近はDM営業に予算を費やす企業も出てきています。

DMはBtoB・BtoCどちらにも有効なマーケティング手法

DM営業というと、BtoCで活用されるイメージが強くありますが、BtoBでも有効なマーケティング手法です。事前にDM営業をすることで、営業先の反応が良くなる可能性があり、少ない営業数でも成果につなげやすくなるでしょう。

また、電子メールと違い直接手元に届くので、受け取り側により感情が伝わりやすい営業手法です。DM営業を行うことで、企業の思いをより具体的に伝えることができます。

法人宛DM営業の活用シーン

法人宛DM営業の活用シーン法人宛でDM営業を活用するシーンとして以下が考えられます。

  • 資料請求の案内
  • セミナーやキャンペーンの案内
  • 展示会の来場予約の獲得
  • 無料サンプル請求の獲得
  • 自社のアニバーサリーの告知
  • 人事異動のあいさつ
  • 季節のあいさつ

アニバーサリーの告知や人事異動、季節のあいさつは電子メールで行うことも多いですが、ステークホルダーに郵送することで、受け手は丁寧に対応してくれているという印象を持ちます。

DM営業の効果は?魅力的なメリットを解説

DM営業の効果は?魅力的なメリットを解説DM営業にはさまざまなメリットがあります。まずはどのような効果があるか知った上で、自社での活用を検討しましょう。

開封率が電子メールより高い

DMは電子メールより開封率が高いという調査結果があります。

2022年1月に実施したBENCHMARKの「メール平均開封率・クリック率・エラー率レポート」では、日本のメール開封率は37.42%と半数を下回っています。一方、一般社団法人日本ダイレクトメール協会が実施した「DMメディア実態調査2022年 調査報告書」では、自宅で受け取った場合、本人宛のDM開封率は75.4%でした。宛先なしの場合でも58%となっています。

さらに、DMを受け取った後「ネットで調べた」など何かしら行動に移した割合は19.3%となっています。

上記調査は個人顧客に対する調査なのでBtoBに必ずしも該当するとは言えませんが、ターゲットを絞ったDM営業は効果的であることが分かります。

参考:一般社団法人 日本ダイレクトメール協会研究開発委員会編「DMメディア実態調査2022」

参考:BENCHMARK「 平均メール開封率・クリック率レポート (2022年度版) 業種別・地域別(国別)の最新情報」

情報を正確に伝えられる

対面や電話での営業の前にDMを送っておくと、自社の商品・サービスの魅力を端的に伝えられます。会話だけでは必要な情報を正確に伝えるのは難しいものですが、DMを送り文字で見ておいてもらえば行き違いも防げるでしょう。
DMは有益な情報を分かりやすい配置で掲載できるので、受け取り側も効率的に情報を得られる点もメリットです。

視覚・嗅覚・触覚に訴えかけられる

DMは視覚、嗅覚、触覚、時には聴覚にも訴えかけることが可能です。

電子メールも文面や掲載するビジュアルなどの工夫はできます。しかし、他社の電子メールとの差別化を計るのは困難です。

件名だけで判断されやすい電子メールと異なり、DMは受け取り手の気を引くさまざまな工夫ができます。封筒の色や形、文字のフォントなどでブランドイメージを表現でき、「中を開けてみたい」という気持ちにさせられます。

中身も、画像やイラスト、図解などを活用すれば、取引先の目を引きやすくなるでしょう。封書に香りをつけたり、音の出るカードを使用したりするなども可能です。

Web広告やインスタ・X(旧Twitter)などのSNS広告と差別化できる

Web広告やSNS広告などが営業活動の主流だからこそ、DM営業で差別化を計るのも1つの方法です。

近年はWeb広告が溢れているため、消費者の目に止まりにくくコンバージョン率が伸びないという悩みを聞くこともあります。SNS広告もインプレッションは多いものの、多くの情報に埋もれ、流されていきやすい面があります。

一方、DMは実物が届くので、デジタル広告とは異なる反応が期待できるでしょう。デジタル広告も活用しつつ、DM営業の併用を考えてみてはいかがでしょうか。

反応率を測りやすい

DMは資料請求のハガキや申込用紙の返送数によって反応率を把握できます。発送した数に対する返送の割合を調査するだけなので、さほど手間がかかりません。

反応率は以下の式で割り出せます。

「DMの反応率(%)=反応があった件数÷DM発送数×100」

DMに自社ホームページのURLやQRコードを入れて、自社サイトなどへのアクセス数や申し込み数を計測する方法もあります。

DM営業は問題もある?認識しておきたいデメリットを解説

DM営業は問題もある?認識しておきたいデメリットを解説効果の高いDM営業ですが、認識しておきたいデメリットもあります。具体的なデメリットを把握しておくことで、より効果的にDM営業を行えるでしょう。

コストがかかる

DMを制作するには、電子メールを送るのに比べるとコストがかかります。DMを制作して発送するには、最低でも紙代、インク代、郵送代がかかります。上質の紙を使ったり、香りをつけたりなどの特別なことをすれば、さらにコストは上がるでしょう。

また、定期的に送る電子メールなどの場合は、テンプレを少し変更するだけですぐに送信できますが、DMは企画の設計から発送まで多くの手間がかかります。その分高い効果が期待できるので、コストパフォーマンスが悪いわけではありません。

送り先の住所が変わると届かない

DMは相手の送り先が分からないと発送ができません。オフィスの場合、移転などもよくあるので、住所に関する情報を最新にしておく必要があります。

1年以内であれば先方が手続きしていれば転送してもらえますが、超えてしまえばDMは届きません。そのため、企業のデータを購入した場合でもデータの精度は確認したほうが良いでしょう。

リードタイムが長い

インターネット上のやり取りに比べると、DMは制作から受け手に届くまで時間がかかります。DMを発送するだけでも、顧客に適したコンテンツの制作から発送までの工程が必要です。さらに、郵便の場合は1日程度のタイムラグを想定する必要があります。

万一、制作の途中で内容の不備に気付けば修正のためにさらに時間がかかります。 DM営業は効果的な手法ですが、制作期間に余裕をもたせる必要があり、即時に顧客へ情報を届けたいケースには向いていません。

DM営業の成功に必要な要素

DM営業の成功に必要な要素DM営業を成功させるにはどのような要素が必要なのでしょうか。DM営業に必要とされるターゲット選定や目標の設定、内容、オファーの種類について解説します。

適切なターゲット選定

適切なターゲット設定を行うことで、より効果的なDM営業ができます。新規顧客なのか既存顧客なのかなど、自社商品・サービスの特性も合わせて検討しましょう。

ターゲットに合わない商品・サービスを紹介しても反応率は上がりません。CRM(顧客管理システム)などのデジタルツールを活用し、データを基にターゲットを絞り込むのも有効です。

DMを送る明確な目的

目的を明確にせずDMをつくると、内容が中途半端なものとなり、コンテンツの完成度が低くなる可能性があります。

新規顧客の獲得
休眠顧客への行動喚起
既存顧客との関係性強化

以上のような目的を明確にしておくことで、適切なコンテンツの設計ができます。新規顧客の獲得が目的であれば、お試し用のサンプルなどを同封すると良いでしょう。

休眠顧客であれば、また買いたいと思ってもらえるような仕掛けが必要です。商品を思い出してもらえるような魅力的な写真を掲載してはいかがでしょうか。

既存顧客であれば既に定番商品については知っている可能性があるので、新製品や新しいキャンペーンなどニュース性のある情報を提供するのがおすすめです。

送り先に伝わるメッセージの内容

DMの特徴は顧客に特別感を与えやすいことや、目を通してもらいやすいところにあります。また、重要な要素を端的にまとめることもできるので、見た瞬間にパッと、何を言いたいか伝わるという良さもあります。

これらを活かすには、送り先に伝わるメッセージが必要です。礼儀やマナーはもちろん、どのようなメッセージを記載すれば親しみやメリットを感じてもらえるのか、検討しながら制作することが大切です。

魅力的なオファー

オファーは消費者の行動を後押しする重要な要素です。魅力的なオファーであれば、反応率が大きく上がりやすくなります。

一般的なオファーの種類は以下の通りです。

割引
キャッシュバック
無料プレゼント
返金
返品保証
紹介割引

自社の商品・サービスや訴求する顧客の特性を考慮して、どのようなオファーにするか検討してみて下さい。

興味を引くデザイン

DMの内容やオファーがよくてもデザインの完成度が低い場合、開封率・反応率が思うように伸びない可能性があります。

キャッチコピーやオファー、レスポンスデバイス(申込書や返送用ハガキなど)を適切な順序で配置して下さい。視覚的に分かりやすい配置や色使い、画像の使い方などに気を使うことが大切です。

興味を引きやすく、ストレスなく読み進められ、伝えたいメッセージや起こして欲しい行動が明確に伝わるデザインが好ましいでしょう。

精査された郵送リスト

DMの郵送リストを精査することで、無駄なくDM営業を行えます。

既存顧客であれば、定期的にコミュニケーションを取ることで顧客の状況を正確に把握できます。やり取りを詳細に記録した上で、相手先の人事に変更があれば社内データに反映させるようにしましょう。

一度、郵送リストをつくれば、以降はアップデートしていくだけなので簡単です。SFAと連携したり、CRMなどを活用し、今後の営業に役立てることもできます。システム上にDM発送の状況も入力しておけば、情報が共有でき二重で送ってしまうなどのミスも防げます。

郵送後のフォローアップ

DM営業の後、目を通したであろうタイミングで電話を入れるのも効果的です。

双方向のコミュニケーションが取れないDMの弱点を補い、反応率が高まる可能性があります。興味があるものの反応していなかった顧客の行動を促したり、疑問点を解消したりできます。

電話をする注意点としては「もうご覧になりましたか?」と聞くと、「見ていません、見たらこちらからご連絡します」で話が終わってしまいます。見ていないかもしれないということを前提に、無理のないセールストークに入るようにしましょう。

効果測定と分析

DM営業は送るだけではなく、効果測定を行い結果を分析し、改善につなげることが大切です。反応率が低いセグメントや課題となる箇所を特定できます。

改善を計ったら再度DMを送り、前回との数値を比較し、推移をまとめながら分析をすると、DMのブラッシュアップに役立ちます。

DM営業で効果的な文章を書くコツ

DM営業で効果的な文章を書くコツ画像やデザインも大切ですが、文章の書き方も反応率を上げるポイントです。より効果的なDMにするための文章を書くコツを解説します。

挨拶文で興味を引くように意識する

DMには挨拶文を添えることが多くあります。

顧客が最初に目を通す部分なので、関心を引き本題まで読み進めてもらえる内容にする必要があります。挨拶文でいきなり商品・サービスを強く売り込むのは避けたいところです。冒頭で強く売り込まれているように感じると、嫌悪感を持たれる可能性があるので注意して下さい。

企業向けDMの挨拶文の例文

「新規開拓」と「セミナーの案内」の場合を例に挨拶文を紹介します。

新規開拓

時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
梅雨も晴れ、青空がまぶしい季節になってまいりました
弊社は〇〇の製造販売をしております株式会社〇〇と申します。
突然のご連絡で恐縮に存じますが、〇〇で貴社のことを知りお手紙を送付させて頂きました。
〇〇の業務に役立つ弊社の〇〇について資料等同封いたしましたので、ご多忙とは存じますが目を通して頂けますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。

セミナーの案内

時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。弊社の庭でも梅の花もほころぶようになり、少しずつ春の気配を感じるようになりました。

以前〇〇様とは〇〇についてお話させていただいたこともありますが、この度、弊社では「春の〇〇セミナー」を開催する運びとなりました。当日は、同業者の方々とも交流のお時間を設けたく存じます。入場無料ですので、お気軽にお越し下さい。

読み手のメリットやベネフィットを盛り込む

商品の購入やシステムの導入などにより、どのようなメリット・ベネフィットがあるか明確に記載すると良いでしょう。

例えば、読み手のメリットやベネフィットとしては以下のようなものがあります。

業務を効率化でき、コア業務に集中できる
売り上げが伸び、新商品を開発できる
従業員の満足度が上がり、品質が向上する
現場のミスを減り、生産性が上がる
ブランドイメージの強化により、リピート率が上がる

商品やサービスの特徴や機能を伝えるだけでは、そこから得られるメリットやベネフィットがイメージできません。あくまでも顧客目線のメリット・ベネフィットを紹介すると、より刺さるDM営業になります。

顧客に適した表現にする

DM内の表現は顧客によって変えることが重要です。顧客に合わせた表現により、伝わりやすくなるでしょう。経営者に送る場合と、従業員をターゲットにするのでは表現、言葉遣い、適した情報が変わってきます。全ての顧客に該当する内容にすると、淡白な印象となり、顧客へ伝わりやすいというDM営業のメリットを活かせません。

例えば、新規顧客には丁寧なあいさつから入り、DM営業の目的を率直に伝えても良いでしょう。関係性のある既存顧客に対しては、取引のお礼や役立つ情報を加えて、より関係が深まる内容にするのもおすすめです。

DM営業で効果的なデザインをつくる方法

DM営業で効果的なデザインをつくる方法文字の選び方や、レイアウトなど、小さな違いで大きな効果が生まれることがあります。効果的なデザインをつくるコツについて解説します。

フォントの大きさや画像の使い方を工夫する

フォントの大きさや画像の使い方は読みやすさに影響します。

フォントはどの文字を目立たせたいかによって大きさが変わります。例えば、メインとなるキャッチコピーはDMサイズの1/3程度の大きさを目安にすると良いでしょう。また、訴求したい文字は太字にしたり色を入れたりするのがおすすめです。
読み手や紹介したい商品・サービスのイメージによっても、適した文字の大きさは変わってきます。DMを見て欲しいターゲットと似たようなペルソナの人物に見てもらって、感想を聞くと良いでしょう。

画像は、商品画像など重要なものは大きく配置するなど、メリハリを付けることが大切です。

視線の流れを意識した配置にする

印刷物などで文字を入れるレイアウトには一定の決まりごとがあります。読みやすい文字の配置としてはZ型とN型が代表的です。

  • Z型…多くの人は左上から右下へと視線をずらしていくという心理を使用した組み方です。文章を左上→右上→左下→右下というように、アルファベットのZを描くように配置します。一般的に雑誌やWebサイトなどの横組み文章が、このZ型となっています。
  • N型…縦書きの文章の時に使われる組み方です。文章を右上→右下→左上→左下と、アルファベットのNのように配置します。紙の媒体では一般的に見られる型です。

Z型とN型のどちらを選ぶかは、内容、ターゲット、全体のバランスなどを考えるのがポイントです。Webを見ることが多い人はZ型を読みやすく感じ、新聞、小説、雑誌に慣れている人はN型に慣れています。レイアウト次第ではZ型とN型それぞれを同じA4の中で使い分けても良いでしょう。

季節や内容に合った色使いにする

一般的に日本では季節感を大切にする傾向があります。そこで季節にあった色使いや柄のものをハガキ、封筒、あいさつ状に使うと好印象になります。

  • 春…桜色、空色、淡い黄色など
  • 夏…青、水色、緑色、黄色など
  • 秋…オレンジ、茶色など
  • 冬…白など

またイベント時期や、梅雨、晩秋など細かい季節の違いによっても似合う色が変わってきます。

  • 梅雨…青、紫、緑色など
  • ハロウィン…オレンジ、紫、黒など
  • クリスマス…赤、白、緑、ゴールドなど
  • お正月…白、赤、金色、銀色、緑など

自社のブランドイメージに合わせる

企業やブランドによってイメージカラーがある場合もあります。商品の色と相性のいい色を選ぶのも有効です。そういう場合、上述した季節の色は、差し色として使用したり、数枚入れた書面のうち一枚を季節の色にするのも良いでしょう。

ブランドイメージは一貫性のある発信により形成されるので、ズレが生じると違和感の原因になります。色使いや画像のテイスト、グラフィックエレメント(ブランド内で使う図形的な要素)などは、ブランドイメージを起点に設計することで、統一感のあるDMに仕上げられるでしょう。

DM営業の効果を高めるポイント

DM営業の効果を高めるポイントタイミングや、営業リストの作成方法など、効率を上げながら効果も高めるDM営業のポイントについて解説します。

目を通してもらえるタイミングに郵送する

送るタイミングが悪ければ、せっかく作ったDMに目を通してもらえません。封筒選びや書面のデザインなど、開封率や反応率を高める工夫をしても、タイミング次第で効果が得られない可能性があります。

取引先の閑散期や、まとめてDMなどをチェックすることが多い連休明けに送るのがおすすめです。

閑散期やDMに目を通しやすい時期は業界や取引先企業の特性によって異なるので、しっかりリサーチして送る時期を決めると良いでしょう。

1度で諦めずに再送する

上述のように、DMの開封率は高いというデータはあるものの、全ての人がしっかりと中身を読むとは限りません。

反応がない場合には、DMを再送してみるのをおすすめします。その際、まったく同じものを送っても、結局、見てもらえない可能性があるので訴求の仕方を変えてみると良いでしょう。

他のマーケティング手法と組み合わせる

DMと電子メールやテレアポなどマーケティング手法を組み合わせることで、相乗効果を期待できます。

例えば、DMで商品やキャンペーンの案内をした後に、リマインドやキャンペーン期間のお知らせメールを送るなどの方法があります。

DMで商品を訴求した後に、より具体的な有用性や使い方の例などを掲載した電子メールを送るのも良いでしょう。他のマーケティング手法との組み合わせは、さまざまな顧客で活用できます。

営業リストを購入する

DMを送るリストは、基本的には自社の営業がこれまでに蓄積した顧客リストを元に作成します。しかし、それだけでは足りない場合や、新規顧客を開拓したい場合には、営業リストを購入する方法もあります。

もちろん、既に自社のリストが充実している場合、そちらのほうが担当者名などの精度が高いと考えられるので購入する必要はありません。自社製品に合わせ、リストの中から対象をセグメント化しつつ、最適なDMを送るようにして下さい。

手書きでDMを制作する

印象に残るDMにするならば、手書きでつくるのもおすすめです。作成に時間はかかりますが、好印象につながり反応率アップにも寄与するでしょう。

手書き文字が新鮮に感じる人もいるため、一筆添えるだけやあいさつ状だけ手書きでも十分な効果があると考えられます。

社内のリソースが足りない場合は、手書きを代行してくれるサービスを利用するのがおすすめです。完成度の高い手書きDMを制作してくれるでしょう。

DM営業で注意するべき法律

DM営業で注意するべき法律DM営業をする際、注意しなければいけない法律があります。せっかく送ったDMが違法などとならないように、あらかじめ確認して下さい。

郵便法や信書便法

DMは信書となる場合がありますが、信書を送る方法は郵便法や信書便法で規定されているので注意が必要です。

信書とは、郵便法第4条第2項および、民間事業者による信書の送達に関する法律第2条第1項にて「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、または事実を通知する文書」と定められています。特定の受取人とは、差出人が意志や事実の通知を受け取る者として定めた相手ということになります。

文書自体に受取人が記載されているなどの場合はDMも信書に該当します。また商品の購入など、利害関係がある場合も信書です。信書の場合は郵便法と信書便法にのっとって、送れるサービスが定められています。

  • 日本郵便の「普通郵便」「レターパック」
  • 佐川急便の「飛脚特定信書便」など、総務省の許可を得た「信書便事業者」のサービス

日本郵便のサービスでも、「ゆうパック」「ゆうメール」「ゆうパケット」「クリックポスト」は信書を送れません。

参考:e-Gov|郵便法
参考:e-Gov|民間事業者による信書の送達に関する法律

著作権や肖像権

他の文書や印刷物同様、著作権や肖像権を侵害しているものは送ってはいけません。

著作権については著作権法により定められています。著作権法とは、著作物などに関して著作者の権利を守るための法律です。著作物とは著作権法二条に「著作物 思想または感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するものをいう」と定義づけられています。

DMで営業を行う際、他人の著作物を無許可で使うと著作権法違反になる可能性があるので注意して下さい。

また、肖像権は法律で定められた権利ではありませんが、裁判例の中で認められている権利です。他人の容姿を勝手に撮影して、印刷したものを配布した場合、民事訴訟の危険性があります。

参考:e-Gov|著作権法

アイデアが光る法人向けDMの事例

企業が実施した法人向けのDMの中で、斬新なアイデアが評価された事例を紹介します。ぜひ、参考にして下さい。

freee株式会社

クラウド型会計ソフト「freee会計」が抱える課題として、上場企業も多く利用していることを訴求したいというのがありました。

そこで、上場企業の経理部員が一年で最も落ち着ける本決算業務後のタイミングで、箱詰めのチョコを、ねぎらいの意味を込めてDMとして送りました。箱型の形状の中にチロルチョコをテンキーに模した形で入れたのもポイントです。DM送付後のフォローコールでは、通常よりも担当者への接続率が非常に高かったそうです。

送付したタイミング、テンキーに見立てたチョコのアイデアなどが評価され、郵便局の「第38回全日本DM対象の金賞グランプリ」を受賞しました。

参考:第38回 全日本DM大賞|金賞グランプリ

株式会社イムラ

同じく金賞グランプリを受賞したのが株式会社イムラです。顧客のダイレクトマーケティングを支援する「イムとら」では封筒などの有形商材に加え、顧客の課題を解決する無形商材をどう売り込むかに悩んでいました。

認知拡大のため、イムとらをカフェに見立てたDMを作成。封筒はカフェの外観をモチーフにし、封筒内部のポケットにはドリップ珈琲とコースターを入れました。また、メンバーがカフェ店員風のユニフォームを着てポーズをとった写真をチラシに掲載し、それぞれの個別ページへQRコードから遷移できるようにしたのもポイントです。

メニュー風にサービスを案内するなどのアイデアが評価されました。

参考:第38回 全日本DM大賞|金賞 グランプリ

成果につながる手書きDMなら「ロボットレター」

成果につながる手書きDMなら「ロボットレター」代筆ドットコムの「ロボットレター」はロボットが文字を書き、制作から発送までワンストップで行うサービスです。

業界最安値水準で高品質な手書きDMを制作し、最短5営業日で発送が可能です。筆跡タイプや封筒の種類を選択できるので、イメージどおりの手書きDMが作れると全国の企業様からお喜びの声をいただいております。紙質にもこだわり、福井県に本社がある企業ならではの越前和紙を使用しています。

文章でお悩みの場合には、経験豊富なスタッフがアドバイスします。宛名リスト作成支援にも対応し、正確なあて名書きを行っているので安心です。よく起こりがちな役職名や氏名の間違いを防ぎ、対象の役職などに合わせたカスタムリスト作成も行います。

オンライン全盛だからこそDM営業を活用しよう

オンライン全盛だからこそDM営業を活用しよう既存顧客や見込み客などへアプローチするDM営業は、BtoBでも活用されています。電子メールやFAXを活用する方法もありますが、紙を使った郵送でのDMに価値を感じる人もいます。印刷ではない手書きDMなら開封率も高い上、個性が出しやすく、さまざまな工夫ができるのが魅力です。工夫をして、ぜひ開封されるDMを制作してみて下さい。

もし、どんなDMを送ればいいか悩んだり、手書きでのあいさつ状を添えたりしたいという時は代筆ドットコムのロボットレターもご活用下さい。ロボットレターは、福井県の越前和紙を使用した便箋と封筒にロボットがペン字で代筆するサービスです。制作から発送までをワンストップで行うので、DM営業を効率化したい人は、ぜひご検討下さい。